「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い」西尾維新(講談社ノベルス)

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)
 装丁が気に入らなくて今まで視野に入れなかったのだけど、面白いと言われたので手を出してみました。食わず嫌いはいかんもんね。


  とある孤島にこもる財閥令嬢が5人の“天才”を招待した瞬間、密室首なし殺人事件の連鎖がスタートした。工学の天才少女“青色サヴァン”こと玖渚友と、その冴えない友人であり、この物語の語り部でもある、ぼく、“戯言遣いいーちゃんは、“天才”たちを相手にどうなってしまうのか……。


 最近の「メフィスト」出身で、しかも清涼院流水が推薦してたりしたので、どんなニュータイプ清涼院流水の作品は一冊読んだきり。恥ずかしいことに何が書かれているのかよく理解できなくて……)なのかとドキドキしましたが、ごくごく普通のミステリで安心しました。
 どちらかというとライトノベル。それも、キャラモノというのかな。その分類が正しいのかどうかはさておき。まあ、面白かったです。
 森博嗣のとは、また違った“天才”とやらが目白押しで、そのどれもが異色。一部をのぞいて美少女と形容される人物ばかり。玖渚友の髪色は青だし、一人称を僕様ちゃんなんて呼ぶし。好き嫌いがはっきり分かれそうな要素も目白押しですね。この詳細を知っていたら、私も読もうとしなかったかも(笑)。
 それはそうと、後日談がなかったらどうしようかと思いましたよ。
 あ、タイトルの言葉遊びもだけど、著者の名前もシンメトリになってるのね。