頭のてっぺんからカエルが!

 リウコが面白いお話してあげる、と言うので腰を据えて耳を傾けてみる。


「あのね、頭のてっぺんからね、カエルちゃんが出てきたの」
 いきなり、そうきましたか。
 って、どこから何がだって? やってきたじゃなくて、出てきた? あ、いや、話の腰を折っちゃいかんな。続きをどうぞ。
「でね、スルスルスルッて滑り台で、手に来たの」
 頭から、するすると滑り台から降りるように手元まで来たのね。
 てか、頭にカエル? 頭からカエル? カエルなのか?
「そうよ。カエルちゃん、リウコの肩にずっといたの」
 カエルなのか? カエルなんだな? てか、手の平にいたんじゃないのか。
「肩でカエルちゃん、小さい声でお名前はって言って、ウサダリウコって言ったの」
 カエルに名前聞かれて、答えたんだ。しかも、何故、カエルは小声なのか。
「でもね、恐いカエルちゃんがきたから、どっかいっちゃったの」


 えーっと。
 この子、何言ってるんでしょう。
 あまりにも謎だったので、「いつ」「どこで」「誰と」といろいろ問いつめてみましたよ。
 そしたら、「起きる前」の出来事だとのこと。


 なんだよ、シュールな夢だな。
 ちなみに、前回の夢は“雲に乗って空を飛んだ”でした。